帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

続 ・ 桐島~ッ!

桐島、部活やめるってよ」の続編。
映画(DVD)を見てからというものの、
原作が気になって仕方がないので
買って読んでみた。
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原作とは全然とは言わないけど
設定自体が違っていた。
結果どちらも面白かった。
原作は、5人の視線からみた
高校生活の感情を表したものだろうか。
というより、あまり映画ほど桐島に振り回されない。
「桐島、部活やめたんだって」
「ふ~ん、つ~か彼女とHしてぇ~ゴム高ぇ~」
というノリもある。
映画ではものすごい大騒ぎになっていただけに、
ちょっと拍子抜け。
影響を及ぼさないわけではなく、
微妙に心の変化はあったものの
ある意味別のモノといった印象。
何しろ、思いを寄せる相手とか
付き合っている関係自体が違っている。
しかし、原作は原作で結構楽しめた。

ちょっとネタバレになってしまうが、
まったく映画では触れないが
というより、全くの別人と言っても
いいくらいになっていた宮部実果。
継母の突然の崩壊は、
行間を移るのが重たく感じた。
救いはないのか?
17歳の高校生にこれはちょっと切ない。

映画を見ながら、あっしも
こんなんだったなぁと思うこともあり、
原作も原作で、5人の内面の描写に
自分も自分でいろいろ考えていたなぁと
30年前の自分に気づかしてくれるには充分だった。

読んでみて逆に映画の完成度に
あらためて驚かされた。
別に原作が悪いわけではないが
よくぞここまでのストーリーを
展開してくれたと感謝したいほど。

気がつけば、
桐島に一番振り回されているのは
あっしだった。