前回の続き
展示物は新しく大宮に出来る鉄道博物館へ概ね移管されると思うのだが、
この建物自体が無くなるのが名残惜しい。
特に円筒状の形をした階段スペース。
石造りの手摺りに所々手を掛けるために斜めに突き出した突起物は
昔の建物でよく見かけた。
壊すくらいなら１個くらいもらいたいと思う。
３階に上がると映画ホールがある。
さすがに毎日のように通った私もいささか展示物に飽きがくる。
そんな時にこの映画ホールでの映画が癒してくれた。
上映する映画は鉄道や交通をテーマにした記録映画などで、
当時、毎日上映していたかどうか分からないが行く度に見た覚えがある。
見ているのが私一人だったことも…
現在は日祝しか上映しないせいかこの日は鍵がかかって中には入れなかった。
蒸気機関車機関士のドキュメントや東北の四季を描いた映画など
いっぱい見たと思うのだが、はっきり記憶があるのは
「のり平のトラベルマナー」という作品。
三木のり平が海外旅行に行く人の役で、
飛行機やホテル、レストランでの失敗を演じる。
要するに海外旅行でのマナーを教える映画。
海外旅行がまだまだ一般的でなかった時代が伺える。
小学生の私にとって三木のり平という喜劇役者を知った最初であり、
もちろん映画自体はコメディだったので大笑いした思い出がある。
（桃屋のＣＭでおなじみだったが、顔と名前がこの映画で一致した）
よっぽど面白かったらしく、後日友人を誘いあらためて見に行ったほど。
（ぐぐったらなんと見つけたこちら）
つづく
