帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

高所恐怖症

私は高いところが嫌いだ。

昔はそんなことはなく、
むしろ眺めの良い高いところが好きだった。
しかし、ある事を境に高所恐怖症に。
それはエレベーター。
それも普通のものではなく、
外壁がガラス張りでエレベーター(以下:EV)自体も
奥の壁がガラスで眺望が楽しめるもの。
どこのEVかは忘れたが、
そのタイプに乗って相当高い階だったかと思う。
EVを降りる時、EVの床と建物の床に
3センチくらいだろうか隙間がある。
眼下にあるその隙間を見てしまった。
そのわずかな隙間から見えた世界は、
ガラス張りのせいでEVの通る空間の内部がはるか下まで
見通せてしまった。
一瞬ではあったが、
地獄の底に引き込まれるような感覚が走り、
ゾッとして思わず「ウワッ」と声を上げてしまった。
普通のEVなら隙間から見えるのは漆黒の闇。
いくら高いところでも怖い感覚は生じないはず。
それ以来高いところが怖くなってしまったというわけ。

だから東京タワーや飛行機もダメ。
グーグルアースで場所を指定すると
地上1000mくらいで止まるが
止まるまでのあのグーッと落ちていくようなのも
背筋がぞくぞくしてしまう。
また、脚立に上がれば怖いせいかフラフラする。
よくショッピングモールで2~3階吹き抜けの
おしゃれな所がある。
吹き抜けの所にいくつか渡り廊下というか橋があり
向こう側へ行かれるのだが、
それを渡るのにもムズムズするというか
ラクラしてしまう。
サンシャイン60の展望階に行っても
窓の近くには近寄れなかった。
恐らく六本木ヒルズには勤められないだろう。
ITに弱くて助かった。
とにかく地べたから離れるとおかしくなってしまう。
(グーグルアースは地べたではあるが…)

茨城の牛久にシャトー神谷という
日本初(なのかなぁ?)のワイン工場がある。
あの蜂ぶどう酒や神谷バー電気ブランで有名。
現在もワインを作っているのだが、
庭園があったり、BBQガーデンがあったり、
もちろんワインや地ビールも作っているようで
売っている。
そこに昔のワイン工場だったレンガ造りの
建物があり、記念館として見ることが出来る。
昔の機械や道具がおいてあり、レンガの雰囲気と
マッチして見応えがある。
そこの2階に上がって資料を見ていた時である、
ふと足下を見ると頑丈そうな一面の板張りで
古いせいか、所々ゴツゴツして少々歩きづらいのだが、
板張りの板と板の隙間から光が見えた。
よく見れば1階の様子が分かるではないか!
頑丈であろうと一枚の板しかないと悟った後は
人目もはばからず足がガクガク、
一歩一歩が漫画のようにソロ~リソロ~リと進まない。
出口までの長かったこと。
板は丈夫だと思うが、あまりにも簡単な造りに
閉口しても後の祭り。
幸いその様子に気づいた人は居なかったようだ、
気づけばどうしたって挙動不審。
「どうされました?」と聞かれたことだろう。

何とかは高いところが好きという。
昔は何とかだったと思うが、
今は賢くなったということだろうか…