ある日のこと綾瀬(足立区)に夜９時降り立った。
メシを食おうと飲み屋を探す。
以前行ったことのある白木屋があるが、
今回は遠慮しよう。
ふと見ると並びに備●扇屋という店があった。
炭火串焼きの店でフランチャイズ展開しているようだ。
勤め先の近くにもあり、地方に車で行ったときも
よく見かける。
気になっていたお店で何の下地はないが
試しに入ってみることにする。
メニューを見るとなかなか安い。
カウンター席に座りさて注文。
と思いきや、なかなか来ない。
カウンターに通されること３分。
やっと「飲み物は？」
当然のごとくビールを注文し、
またメニューに目を移す。
そしてお店を見渡す。
またメニューに目を移す。
なかなかビールが来ない！
やっと来たところで、食事のオーダー。
枝豆、トマトスライス、串焼きを数本。
これがまたまた来ない、来ない。
枝豆すらすぐに来ない。
すでに１杯目のビールは空けてしまった。
見ると枝豆を冷蔵庫から出している。
「今頃になって…」
しかもこのビールがまずい！
生ビールの注ぎ方というか
炭酸の量を間違えているのか、
ものすごく薄っぺらで何やらぬるく感じる。
枝豆もまずっ。
次に来たトマトも汚くスライスされて
美味しく見えない。
通販で切れ味のいい包丁の当て馬で
切れの悪い包丁に潰されながら
切られたトマトのようだ。
味も必然的によくない。
串焼きはそこそこ時間がかかるからいいとして…
と思っていたら。
「燃えてる！燃えてる！」
と調理場で声がする。
すると焼き場でものすごい火の手が上がっていた。
目を離していたようだが、最低の焼師だ。
ここのお店は入口に「本日の焼師 ○山□夫」と
わざわざ書いてあり、さぞ立派な名人のような表現だ。
本当に立派なこと。
そんなのを食わされるのか…。
私の串焼きはだいぶ待たされて出てきた。
恐らく焼き直しだったと思う。
もうこれ以上まずいビールも飲めなくなってきて
瓶ビールを頼むことに。
隣で飲んでいたカジュアルなおじさんが
焼きおにぎりを注文していたが
これもなかなか来ない。
しびれを切らせ
「キャンセルできる？」と聞いていた。
もうできあがるとのことで、
仕方なく焼きおにぎりを出され食べていたが
ふた口ぐらいで席を立ち会計。
お金を払いながらこう言ってのけた。
「ファーストドリンクはすぐに出せ！」
焼きおにぎりの件は何も言わなかったが
私だけではなかったようだ。
私もその後席を立ち。
何とも言えず口の中に違和感が残る。
どうしても口直しが欲しい。
地元に戻りもう一軒。
初めて一人ではしご酒。
