前回ではこのタイトルの意味に触れず
何のことか分からない方も多かったと思うが
このスカツリ、
今や駅名が変わってしまう
暴挙が許されてしまったが、元は業平橋。
昔の落語通にはピンと来るのが
五代目志ん生が以前住んでいた場所で。
その著書、「びんぼう自慢」の中で
業平橋で住んでいた長屋を通称
「なめくじ長屋」と称していた。
この件は2年半前のこちらのブログで紹介した。
だからスカツリ、ソラマチと
なんか格好のいい名前がついているものの。
なめくじ長屋があったんだから、
私はなめくじタワーと密かに呼んでいる。
地元の人には大変申し訳ないが、
業平橋のイメージは今も昔もなめくじしかない。
さて、続きだが
フロア350に下りると係員が
「右の順路にお進み下さい」とアナウンスしている。
どうやら展望室を右回りで見させようという魂胆。
まず、やはり見たかったのは富士山だが
この天気では残念ながら見られない。
何とか東京タワーを視界に納める。
やはり遠くのせいか小さく見えるのが
何とももの悲しい。
近くにある浅草寺を写す。
望遠で撮っているせいで
普通の写真に見えるかもしれないが、
肉眼で見ると人が人に見えづらく、
天空の城ラピュタに出てくるムスカのように
「まるでゴミのようだ」のセリフが思い出される。
高い建物からの眺めではなく
それはもうヘリコプターにでも乗っている気分。
自宅方面を撮影。中央の高い建物は
日暮里駅前の再開発ビル。
自分の家を何とか探すものの
やっぱり見えない。
あの忌まわしいスカツリを隠した
マンションは特定できただけに本当に悔しい。
この上の展望回廊へ行けば恐らく見えるはず。
と思いきや、ウチの奥さんが反対。
お腹も 空いてきたらしいし、
30分以上待たなければならない。
子らも登りたかったがまぁ次回のお楽しみとしよう。
山はこれくらいしか見えなかった。
恐らく筑波山。
あっという間に一周し、下の階フロア345へ
5mしか下がってないのに結構上の景色と
だいぶ違って見えた。
ここには高そうなレストランがあるものの
空腹ったってこんな所に入るわけにはいかない。
最大の見せ場、次の下の階のガラス床を拝む。
フロア340は出口階と共にそのガラス床がある。
正直洒落んならない。
怖いモノ見たさにここまで来たが
どうしても最後までここに立つことは出来なかった。
お約束ながらピョンピョン跳ぶ子供がいる。
そこに立って無くとも、
このなめくじタワーが崩壊するくらいの気分になる。
ようやっと下に降りて正直ホッとする。
ソラマチで食事をと思ったが、
とにかく人、人、人。
仕方がないから一旦外へ飛び出すと
すき家があった。
丁度席も空いていたので食す。
意外と安く上がった。
またソラマチに戻ろうとすると、
東武橋のあたりでおじさんが
「鏡で写真を撮ってるよ、無料だよ」
と声を掛けてきた。
高いなめくじタワーをカーブミラーか何かを使って
自分と全部入るような撮影だ。
「いや結構です」と言ったら。
「テレビで放送されてるよ」と粘っている。
そんなの知ってるよ、テレビでやってると
何で俺たちがやらないといけないんだ。
と言おうかと思ったけど。
まぁ下町おじさんの親切の押し売りってやつか。
ソラマチでもロクに買い物はしなかったが
いろんな店が入って楽しいやら疲れるやら。
展望回廊からどうしてもウチを見てみたいから
最低もう一回は行くことになるが、
とにかくいつ空くのだろうか。
この項終わり