たぶんこの日最大の盛り上がりを
自分の中で迎えている。
アドレナリンが出っぱなしだ！
和光の角を曲がり中央通りに入る。
この瞬間こそが東京マラソンだ！
ここを曲がれば、銀座木村屋のあん・・・
ん、ん・・・
ない！
あんパンがない！
というか何もない！
そう言えば誰かのランナーblogで
木村屋のあんパンと浅草の人形焼は
速いランナーの特権というのを読んだ覚えがある。
チクショーお昼時なんだから
なんとか用意してよ！
姉が銀座に到着したのが11時頃、
その時にはまだあったようだから、
そこを通過するとなると
間違いなくサブ４ランナー以上。
そんな殺生な・・・
トップアスリートの招待選手に喰わすつもりか？
生きるか死ぬかのあっしらのケアの為に
振る舞って欲しい。
すぐ後で「あんパン無かった」と姉にメールを入れる。
まぁ気を取り直して
銀座を走り抜ける。
何て気持ちイイ！
歩行者天国とは全然違う。
なんだろう、道路を止めてギャラリー注視の中
あっしが走る。これは御輿だ。
そうだ、神田祭のような御輿だ。
俺は御輿のように東京を走ってきたんだ！
ホンに今日はお祭りだ！
「担ぐ御輿は馬鹿で軽い方がイイ」と
昔小沢イチローさんが言ってたけど。
上等だ！あっし、そのものだ。
そんな思いを巡らせ、
人生最高の時間を満喫していた。
しかし、楽しい銀ブラRUNはそう長くは続かなかった。
銀座の出口付近、一丁目の京橋辺りで・・・
ここから本当の意味で
いちばん長い日が始まったのだった。
（つづく）
