マッカーサーが日本軍に
フィリピンから追われた時
「I SHALL RETURN.」(必ず戻ってくる)と
言ったそうだが、
あっしも必ずここ日本橋、銀座に戻ってきてやる。
日本橋の交差点、
永代通り（橋の手前）を右に折れる。
なぜ橋を渡らない？
東京の観光名所を巡る東京マラソンが、
日本橋を指をくわえて見るだけっていうのが
前から不満だった。
気持ちとしては真っ直ぐ行って橋を渡りたい。
来年からはぜひ日本の道路原標がある
日本橋を渡らせて欲しい。
今のあっしには麒麟の翼の力が必要だ。
白木屋デパートの横をすり抜けて茅場町を左折。
そう言えば、この白木屋デパートじゃなかった。
今はコレド日本橋を眺めながら走り、
スッげーなぁと写真を撮った記憶があるのだが
カメラには残っていなかった。
多分撮ってなかったのだろう。
この辺から記憶と事実の差異が顕著になる。
マラソンってそういう事かもしれない。
茅場町から新大橋通りを水天宮へ向かう。
高速下で山伏と出会う。
見ると下駄でしかも一本歯だ。
こんなのを見ると
ふくらはぎの故障を忘れさせてくれる。
というより、がんばろうと思う。
コスプレRUNも
自己満足だけとは限らない。
走ってるあっしらをも勇気づけてくれる。
走ったり歩いたりの連続だが、
とにかく歩を進めなければ。
水天宮にやって来た。
ここら辺も人出が多い。
水天宮はいま改修中。
仮のお宮は浜町の明治座脇にある。
さあ、その浜町を目指そうとすると、
あっしの視界に知人が飛び込んできた。
奥さんと水天宮前で待ち構えていたらしいが、
あっしが気付かずに走り過ぎてしまい。
ちょっと追いかけてきたらしい。
ゴメンナサイ！
だから奥さんは100mくらい手前。
今のあっしには前に進むことがあっても、
戻ることは断じて出来ない！
ついては奥さんには会えずじまい。
残念！
思わず姉の時と同じくハグする。
「汗臭いからやめろ～」と言われた。
まぁ無理もない。
思いがけずの応援に少し楽になった。
ありがとうございます。
脚は相変わらず引きつったりするが、
まぁ少し歩けば落ち着く。
伸ばそうが、スプレーしようが、
相変わらずその繰り返しではある。
新大橋通りから左に切れ、
ここから浅草に向かい北上するわけだが、
午前中の品川辺りと同じく無機質エリアの第２弾だ。
オフィス街を通り抜ける。
無機質といいながらもいわゆる下町エリア、
下町を走るにこのあっしが
恥ずかしいＲＵＮは出来ない。
と、心に言い聞かせながら
ここから、本当の意味のマラソン、
戦いが始まる。
(つづく)
