帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

幻の金メダルの湯 (銭湯34/最終回)

荒川区の銭湯を巡るレポートも
ようやく最後の湯を迎えた。
始めてから約2年半以上。
最初は正直言ってネタに困った苦肉の策。
途中、区内の銭湯でもいろいろと趣が違う事に
おもしろさを覚え、
区外の番外編など銀座の銭湯もレポートしながら
ようやくLASTを迎える。
その最後は決めていた。
ウチの近くにある、いつも行っている銭湯。
やはり、行った事のない銭湯のレポートを優先し
いつもの通い慣れた銭湯の良さやあか抜けないが
馴染んでいる所をレポートし、
幕を引くのが一番イイと思ったのだが、
前回予告したように
衝撃の結末が用意されていた。

な、な、なんとゴールを目前にして

そ、そ、その銭湯が、

まさか、

まさか、

まさかの・・・



廃業!


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10月いっぱいでたたんでしまった。
このタイミングで・・・
是非もなし。

自称、銭湯復興会議の議長をやってる
あっしにとって、
荒川区の銭湯を巡るblogをやってる身にとって
なんちゅう事だろう!?
最後の最後でこんなことがあろうか?
一番身近な銭湯が入ることができなくなるなんて・・・
blogのためだけでない。
こうなったら最後、
うちの近くで10分以内で歩いていける銭湯は
無くなってしまった!

とりあえず、無くなってしまった銭湯を
記憶を頼りにレポートする。
京成線の新三河島駅近くにある大盛湯。
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ここはなんと言っても国民的ヒーロー
競泳平泳ぎ、アテネ、北京で
史上初の二大会連続金メダルの
北島クンの実家「肉のきたじま」の裏あたりにある。
コースケくんもきっとこの銭湯を利用したに違いない。
彼のブレストはここの湯船から生まれたのかも。
きっと彼はこの銭湯を出る時
「ちょー気持ちいい!」と言ったに違いない。
そして、この銭湯が無くなる現状を聞き
「なんも言えねー」と言うかどうかわからない。

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ここは珍しく木の桶で、イスはどーゆーワケか
置いて無く、男湯では木の桶を一人で二つ使い
一つは普通に桶として。
一つはひっく返してイス代わりに使う流儀。
湯加減は湯もカランも一番通ったせいか、
馴れもあるが自分には丁度いい湯加減だったと思う。
銭湯画は昔はあったと思うが、
壁面は海に夕陽が沈みヨットがあったっけ、
そんな絵のモザイクタイル画だったと思う。
日曜日の夕方あたりにふらっとは入り、
出てきてウチに戻ると丁度笑点がやってたりする
日曜のまったりした時間だ。
残念ながらもう取り戻せない。


区内にはまだ28施設残ってるものの
どーゆーわけか、
ウチの周りだけ無くなってしまった!
ウチを中心としてキレイに半径約800m以内に皆無。
無医村って言い方があるがココは無湯村だ。
一番近くても、駅を通り越し
開成学園の先にある銭湯が一番近い。
しかもそこは日曜定休。
そんな殺生な・・・
しかし、あっしはこれからも戦い続ける。
仮にこの最終回を普通にレポートしたとしても
これからも銭湯レポートはやるつもりだった。
区外に出掛け面白い湯や有名な湯。
そう、銀座の銭湯はもう一つあったはずだ。
この国の固有の文化だ銭湯は絶やしてはいけない。
ユネスコ世界文化遺産に認定されるまで頑張る。
東に珍しい湯があると聞けばクルマに乗って。
西に身体にいい湯があると聞けば自転車を走らせ。
南に懐かしい湯があると聞けば走って汗を流しに。
北に混浴の湯があると聞けば
家風呂で身体をキレイにしてから向かう。
(江戸時代は混浴でした)

またいつか銭湯ブログでお会いします。
とりあえず、荒川の銭湯はこれ以上ないので
ピリオドを打つが、このままじゃ終われない。
不定期ながらつづけよう。


マッカーサーは言った。
銭湯は死なず、ただ消えゆくのみ・・・