帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

東京マラソン2015 第9話 天国と地獄

浅草橋を過ぎ、母校の近くの東神田。
横山町に久松町、浜町、水天宮と続く。
この辺はもう走っている人よりは
歩いている人多数。
もちろん、ずっと歩いてるわけではないが
思い出したように走り出し、
そしてしばらくすると歩き出す。
その繰り返し。
だから、あっ、あの人走り出して先に行ったな、
と思っても、しばらくするとあっしの隣を歩いていたり。
大体あっしの周りには同じ顔ぶれが続いている。
言葉は交わさないが妙な連帯感を感じているのは
あっしだけだろうか?

家族に電話する。
どこにいるのだろうか?
「今、新橋」
「し、新橋?」
面白い事を言う。マラソンコースに新橋はない。
「新橋は、走らないよ」
「下の子のiPodの電源が入らないから、
携帯ショップで充電しながらうどんを食べてる。
ゆりかもめに乗ってゴールの有明で待ってる」
との事。なるほど、新橋ってのも合点がいく。
家族に見られながら感動のゴールを迎えるのか。
何かイイね。
じゃぁ姉達は2人で三原橋にいるようだ。
加えて、帝国ホテル前で会ったミシュランこと
Iさんがこれまた仲のいい元同僚、
あっしがオバケと呼んでるWさんと合流し、
京橋の警察博物館あたりで待ってるという。
これまた嬉しいねぇ。

日本橋に帰ってまいりましたぁ~。
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すぐそこは高島屋だ。
もう、ボロボロになっているが、
ボラさん達の声援も熱い。
また、待っている人もいると思うと頑張れる。
何か楽しくなってきた。
京橋の首都高高架下に居た~。
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ミシュランとオバケと3ショット
ミシュランから
「ナビで25㎞からあんまり動かなくなったから
 どうしたのかと思ってた」
「また、ふくらはぎが攣ってほぼ歩いてるんだ。
 でも、また復活してきてる」
確かにゆっくりながら走る時間が長くなっている。
脚の愚痴を聞いてもらって楽になる感じだ。
バナナとゼリー飲料をいただきました。
寒い中、ホンにありがとうございました。
そばにいたボラさんに撮ってもらった。
バナナの皮まで引き取ってくれて感謝します。
こうしたシチュエーションで人と話をすると
何だか気分が落ち着くというか
高揚するというか、不思議な感覚だ。
刑務所の面会もこんな感じだろうか・・・?
普段ガードレールのない銀座も
画像のようにロープを張り結界線を作る。
ランナーと応援者との結界は妙な空気を醸し出す。
それが楽しい。というか面白いというか。
いい気持ちにさせてくれる。

四丁目に戻ってきたぞ~!
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交差点を左に折れ、三原橋を目指す。
そう言えば昨年も三原橋で会ったっけ。
右を見るとパチンコ屋の前にそのキャラクターが応援。
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カメラを向けたら手を振ってくれた。
マイシスターズは、居ました居ました。
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ほぼ歩いてると自己申告。
大丈夫なんだろう?って聞くから、
「あと1時間半もある。どうって事ない。」
何を貰ったかもう忘れちゃったけど、
なんか貰って、食ったか飲んだかして
とりあえず3人で記念撮影!
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いい歳をしたバカ姉弟って感じだwww
楽しい銀座をあとにして、築地に向かう。
脚は相変わらずで身体もつらい。
もうまるで地獄の苦しみ。
しかし、東京マラソン
ギャラリーの声援が本当にすごい。
ボラさん達もよくしてくれる。
そして、たまに身内達の応援は気持ちよく
天国の気分。
地獄を引きずりながら天国を味わう。
もの凄い時空間、それが東京マラソンだ。
築地本願寺前の35㎞地点を通過。
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脚を伸ばす人々。
この辺の道路はもう野戦病院状態。
このあと、魔の佃大橋が待っている。
脇を見るとこの日一番面白かった
メッセージボードがあった。
真ん中の女の子が持ってる
ちょっと見づらいが、
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「何でエントリーしたの?」
思わずカメラを向けた。
シュールだね。
君の言うとおりだ!
こんなになっちゃって何でエントリーしたんだろうか?
地獄を見ながらこんな面白いメッセージを
受け取る楽しみもある。
あと5㎞ちょっと。
地獄が5㎞続くとは思わず、
天国はあと5㎞しかないと思うようになった。

(つづく)