帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

陽だまりって・・・

ちょっと前に野球映画3題を紹介したものの
一つも見る事が出来なかった。
紹介しといて無責任な話ではあるが、
ぜひDVDになったら借りて見てみたい。

それはともかく、先週末に新宿でこの映画を見た。
画像

「陽だまりハウスでマラソンを」というドイツ映画。
以前、ある専門雑誌に紹介されていたので
気にはなっていた。
ストーリーは、
やむない事情で夫婦揃って高齢者施設に入居するも、
つまらない作業や施設の規則に辟易した
主人公の旦那さんが、
以前オリンピックで金メダルを取った
国民的ヒーローだったことから、
ベルリンマラソンに出場すると言う話。
ここまでなら老人の主権回復的な話に見えてしまうが、
この映画、それだけではなく
ドイツの高齢者問題や老人の孤独感等を
かなり深くえぐって見せている。
高齢者施設名は出てこなかったが、
(陽だまりハウスではない)
とても、とても、陽だまりハウスなんて
ゆったりしそうなイメージとはほど遠い
劣悪?とは言い過ぎだけど、
施設の考え方はあんまりよろしくはなかった。
しかし、施設の設備はもの凄く立派。
高齢者施設というものの、
高級老人ホームと言った感じ。
日本の場合は施設と言えば病室ってかんじだけど、
この映画ではもう部屋は立派なマンションだ。

実はあっしの配偶者さんはパートながら
介護職の仕事をしている。
あっしはそう、マラソンを走った。
だから丁度2人にとっては話題に事欠かない
映画と思い誘って見に行ったんだが、
想像していたほんわかムービーではなく、
彼の国の高齢者問題が色濃く反映した
かなりの問題提起映画だった。
編集されたせいなのか、
辻褄が合わない、分かりにくい箇所もあったが
なかなかいい映画。

配偶者さんは介護の視点から
日本のそれとの違いが見て取れたはよかったが、
出演者に認知症の人が少なかったのは
少し物足りなかったようだ。
あっしはと言うと、ベルリンマラソンのシーンでは
実際のマラソン当日に撮影をしたらしく、
結構迫力ある映像であったが、
ラソンのシーンが少なかったのはちょっと残念。
ベルリンマラソンは、東京と違い40年の歴史があるそうだが
4万人のランナーが走る。(東京は3.6万人)
世界的にランニングブームなのか?

ネタバレになるのであまり詳しく書かないが、
老人の孤独感、死を待つ不安感というものは
まだちょっと想像できない。
単なる老人が暴れる映画ではなく、
結構考えさせられる映画だった。