耳にはいつものようにＩＣレコーダーの音楽を聴くが、
待ってるあいだはＦＭ放送も聴けるので
それを聴いていた。
もう何度も「きょうは東京マラソンですね」の
パーソナリティの声が飛び、
空には何機ものヘリコプターが青い空を駆けめぐり
否が応にも気持ちが昂ぶってくる。
いつもは寒い中、まだかまだかと時計ばかり見て
ちょっといらいらしていたが、あっという間に９時前。
しかし、まだ心のどっかで
「なんで当たっちまったんだ？
どうせまともな走りは出来ないんだろうな」
とか考える自分がいた。
その事も時間が経つのが早い原因だったかもしれない。
開会式らしきアナウンスが流れるも
何言ってるかわかんない。
これだから公園待機のＫブロックはイヤだ。
招待選手の紹介もしているようだ。
９時５分。車イスの部がスタート。
そしていよいよ９時１０分マラソンがスタートした。
スタートと同時に花火というか
後方より爆音と共に「ドン、ドン、ドン」と打ちあがる。
みんな拍手。いよいよ始まる。
覚悟を決めるもいつもの様になかなか前に進まない。
スタート地点まで前々回は１４分
昨年は２０分のタイムラグがあった。
今年はどのくらいだろうか？
ようやく動き出すも徒歩、１０数分は経っている。
先頭はどの辺りだろう？
公園の出口の向かいにはＢＭＷ新宿ショールーム。
スタート時からずっと手というかよくバレーボールの会場で
細長い風船をボンボン鳴らしているが
あれを疲れも知らずにずっとやっていた。
ＢＭＷは東京マラソンのオフィシャルスポンサー。
それもあるけれど、ホンに皆さんありがとうございます。
あっしも負けじとお礼旁々一所懸命手を振り返した。
ようやく道路に出てきた。
右にはワシントンホテル。
そのちょっと先にはあっしの会社がある見慣れた風景。
それを車道から眺めるのはなかなか出来ない事だ。
もうボランティアさんからも熱烈な声援を受ける。
ホテルを左に折れるとようやくスタート地点だが
この通りすぐに渋滞。
しかし例年防寒着の墓場と化しているこの道も
その量は例年に比べて少ない。
やはり今年は暖かいよ。
まもなく、ようやく、ここからスタート！
舛添知事に手を振る。
時間にして約１９分のタイムラグ。
いよいよ３回目の東京マラソンが始まった。
今年はどんなドラマが用意されているのか？
あっしのふくらはぎはどこで悲鳴を上げるのか？
そして肝心の気持ちは持ってくれるのか？
期待と不安がイヤ不安と不安が頭の中で増幅しながら
ルビコンを渡ったシーザーは
その時どんな気持ちだったのか？
そんな事を思いスタート地点を通過した。
耳からはすでに３回目のオープニング曲として決めていた
パイレーツ・オブ・カリビアンが流れていた。
