帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

優駿2018 上(赤いTシャツのおじさん)

今年もダービーに行ってきた。
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約7000頭のサラブレッドが目指す頂点。
ここに出られる18頭だけでもスゴイ。
まさに競馬の祭典だ。
正門から入り中に進むと
屋台のようなテントが立ち並んでいたが、
一角に祭典とはチョット場違いなテント。
近寄ってみるとなんと、
テイエムオペラオーが5月17日に亡くなったようで
その献花台、記帳台が設置されていた。
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記帳台って、、、
あっしもオペラオーの馬券を買った覚えがあり、
記帳はしなかったが、黙礼する。
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ニンジンが供えられている。
昨年もそうだったが、来場ポイントなるものがあり
イカパスモ等である機械にタッチすると
ポイントが付与され、抽選であたりが出ると
この日はダービーリボンが貰える。
昨年は当たったので、今年も貰おうと
その機械の列に並んでいたら。
ハットを被った赤いTシャツのおじさんが
あっしに何の前触れもなく話しかけてきた。
「(写真を見せながら)この写真54年前のダービー
 東京競馬場の写真!」
いきなり何事?見ると今と全然違う、石で造られたであろう
何門だかわからないゲートの写真。
確かに『祝日本ダービー』とか言う文字が見て取れる。
面倒くさいおじさんが出てきた(笑)。
「この時勝ったのがシンザン!」
「あぁ、じゃあ昭和39年ですね」と返すと。
一瞬、びくっと顔をこわばらせて
「よく知っているね~」
「生で見てましたから(2人して笑う)。
 このちょっと後で生まれました」
ちょっと自慢話の鼻を折られたのが悔しかったのか。
シンザンはね、19戦して15勝。あとの4戦は2着なんだよ」
(う~む、そのくらい知っているよ、、、)
「ダービーの時、2着がウメノチカラ。同じ厩舎、親子どんぶり」
ウメノチカラは聞いたことがあるけど、それは知らなかった。
確か武田文吾厩舎。タケブンさんの愛称で親しまれた。
そんなこと言ったらこのおじさん止まらないだろうと、
これ以上は言わなかった。
「あたしはね、81歳なんだよ」
今度は歳の自慢か?たしかに元気で何よりだ。
「父が83でこの前亡くなりました」というと、
「じゃあ、あと2年だ。(また2人して爆笑)」
機械の番になり、それで終わったけど
これ以上話していたら昔ばなしに花が咲き、
ダービーどころではなかっただろう。
昔はこういう気のいいおじさんがたくさんいた。
いつの間にかこういうのがいなくなってしまった。
なんか懐かしく、昔のWINS浅草の最上階には
こうした、隣にいた人に友人のように話しかける
得体の知れないおじさんが多くいたことを思い出す。
いや、浅草なら今でもいるだろう(笑)。
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(つづく)