帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

ココロネ

いつも朝はTBSラジオの
森本タケローさんのスタンバイを聞いているが、
水曜日にお天気の森田さんとの時間がある。
いつも面白いんだが、
この日は特に面白かった。

仲秋の名月のこの日。
話のマクラで森田さんが居待月(いまちづき)、
立待月(たちまちづき)、臥待月(ふしまちづき)
を紹介するも、「今の若い人は知らないんですよ」と
驚いていたが。
タケローさんも同じくパーソナリティの遠藤泰子さんも
「無理でしょう~」と声を大にする。
ちなみに、立待月とは満月の翌々日今か今かと
月が出るのを立って待つ様子。
居待月はその翌日、だんだん出るのが遅くなり
立つのはつらく、座って待つ。
臥待月は更に遅くなるので、
横になって月が出るのを待つということ。
月を愛でる民族の感情を表した言葉だ。
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森田さんは、そうした解説をし、
「これが分からないんですよ!」と声を荒げるも
タケローさんたちは、
「そりゃ分からないでしょう。
日常からそうした言葉が消えちゃった」
「日本人の心根が変わっちゃったんですよ」
「そんな事でいらっときたのは、もう何年も前かな(笑)」
と笑い飛ばす。
森田さんは
「平安から続くこの言葉をこの時代で終わらせて良いのか」と
まだ諦めきれない。
タケローさん泰子さんは
「終わってもらっちゃ寂しすぎるんだけど、、、
終わっちゃうんですよ。我々は達観しちゃいました(笑)」

このやりとりが面白かったけど、
ちょっと静かなる日本人の感覚退化と呼びたい。
あっしも、世の中の半分以上が年下になったこの歳で
あっしが常識と思っていたことが通じないこと数多。
タケローさんの「日本人の心根」という言葉に
ちょっと考えさせられた。
以前に新人さんたちに、談志ではないが
忠臣蔵の話で47人以外は逃げちゃった話を
しようとしたら、
先ず四十七士という単語が分からない。
忠臣蔵も名前は聞いたことがあるが分からない。
元禄時代がどの辺かも分からない。
赤穂と吉良が分からない。
刃傷を「はきづ?」と読む。
判官贔屓が分からない。
日本人の心根、、、、
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確かに子育てをしていて子を見て思うのは
そうした心根に触れる機会というのは
自分から拾いに行かなければ
「知らない」で終わってしまうのは理解できる。
この情報過多の時代、不思議な話である。
あまりにも世の中、つまらない情報ばかりが
蔓延しているのだろうか?

あっしがよく分からないのは、
情報もなくメディアも少ない時代であった昔。
アイデンティティーを良く共有できたものだ。
それこそ、中学しか出てなく
架純ちゃんの「ひよっこ」ではないが
集団就職で上京してきた彼らのほうが
今の若い人たちよりよっぽど心根は持ち合わせていた。
学もなく、メディアもない。
でも、忠臣蔵がなんたるかは分かっていたはず。
昔の人は学はないが知識はあった。
今の人は学はあるけど知識はない。
お金をかけて大学まで行ってこのざまか?
あっしも人のことは言えた義理ではないが
何とか知識を吸収しようとしているつもりだ。

こんなような時代で、落語ブーム?
落語という芸能は、廓ばなし、長屋ばなしなど
今は現存しないものがシチューエーションとして展開する。
もちろん、昔の吉原だの長屋のご隠居などあっしにも縁がない。
想像でしか噺を聞けないのだが、
みなさん分かってらっしゃる、、、?

何でだろうか?
不思議でならない。