帰ってきた!いけちんのずれずれ草

12年間続いた、ずれずれ草が帰ってきた!

今年の大河ドラマ

もうすぐ終わろうとしているに
今更、今年の大河ドラマの話。
意外に今年の大河ドラマは面白かった。
女性が主人公で、井伊直虎という
あまり馴染みがない人物のそれは得てして
評価が低い傾向にある。
確かに視聴率も低迷し、苦戦していたが
あっしの評価はそこそこ良かった。
戦国時代の荒波に翻弄される小領地井伊谷(いいのや)。
3人の幼なじみもその荒波に呑まれ、
仲の良かった3人がちりぢりになり1人は殺され、
もう1人は直虎の手で殺めてしまうはめに。
まさに悲劇。
かなり話題にもなったが、
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの高橋一生クン演じる
殺められる小野但馬守政次の最期のシーンは秀逸、神回だ。
主人公、柴咲コウ演じる直虎の尼さんの頭巾に
政次の返り血が僅かについているのが偶然ながら
印象的だった。
大河ドラマの歴史の中でもかなりの伝説になるのではないか。

また、タイトルのパロディがホンに面白い。
最初は気づかなかったが、
第13回「城主はつらいよ」(男はつらいよ)で、
ムムム?と、思い。
第16回の「綿毛の案」(赤毛のアン)で確信し、
第18回「あるいは裏切りという名の鶴」
あるいは裏切りという名の犬/仏映画)
で、これはただモンじゃないと感じた。
他にもあっしが気に入ってるタイトル。
「第三の女」(第三の男)
「ぬしの名は」(君の名は)
「盗賊は二度 仏を盗む」(郵便配達は二度ベルを鳴らす
「材木を抱いて翔べ」(黄金を抱いて翔べ高村薫
「誰がために城はある」(誰がために鐘は鳴る
「復活の火」(復活の日
神回!→「嫌われ政次の一生」(嫌われ松子の一生
「隠し港の龍雲丸」(隠し砦の三悪人
天正の草履番」(天皇の料理番
「この玄関の片隅で」(この世界の片隅で)
「長篠に立てる柵」(戦場にかける橋)
最近で一番笑ったのが、
「信長、浜松来たいってよ」(桐島、部活やめるってよ
もうじき終わるからってふざけてるでしょ(笑)。

ただ、戦国時代と言うに
前半の桶狭間では合戦シーンもわずかで
今川義元の死もナレ死(ナレーションの説明のみ)で
これまた話題になった。
後半はロケもほとんどなくスタジオ収録ばかり。
そう言えば昨年の真田丸では
関ヶ原の戦いも「西軍の敗北です」というセリフだけで表現され
たった12秒の関ヶ原と評された(笑)。
確かに以前の大河も最初はロケシーンが多く、
後半になると人物のアップが多くなり「ドーン」という効果音で
臨場感を煽るばかりの演出。
セットも凝らなくていいようにお金をかけないシーンが多くなる。
今回のそれは、元々ロケも少ないが臨場感もそこそこなので
大河ドラマというより、ホームドラマに近い。
小さい領地を大大名に翻弄されながらも
知恵を出し合い、犠牲を出しながらも
如何に守り、生き残る術を見いだしていくかが
よく分かるなかなかのドラマだったと思う。